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2004年6月19日〜27日 : 北海道日高山系


初日(6月19日)




「ねぇパパぁ、もう泊まりのお仕事は無いって言ってたじゃん!ほんとに泊まらなーい?また東京?高速道路で行くの?電車?夜遅くって何時に帰ってくるの? 朝早くお仕事行くって何時頃?暫く会えないっていつまで?」等と長女の口から怒濤の如く繰り出される質問の嵐に攻め込まれてタジタジになりながらも、 のらりくらりと交わした19日(土)の午前中、彼女らが出払ったすきを見計らって、いざ北海道へ向けて出発。
(気を利かせて子供たちを連れ出してくれたおかんに感謝!)
...別に悪いことをしている訳ではないのだけれど、子供の後追いがひどいので、こんなウソでもつかんと出て行けない我が家ってどうよ。


時は6月19日、久しぶりに実現したロング釣行であるが、当初、この9日間の休暇は家族と共に沖縄のリゾート地で使い果たす予定だった。
結構みんなノリノリで、子供らはチュラウミ水族館とイリオモテヤマネコ(<会えねーっつーの)に想いをはせていたし、おかんは滞在中毎日エステに 通って10代のハダを取り戻す(<無理だっつーの)計画を練っていた。
自分?わたくし?まぁせっかく出掛けるんだから、番手の大きなロッドを持って行って、ターポンでも狙えばヒマ潰しにはなるだろうなぁ程度で、 フィールドが沖縄では釣り欲も沸かず、正直あまりノリ気ではなかった。
例え、南国の離れ小島でど級のターポンがフックを折ってくれようとGTがロッドをへし折ってくれようと、自分としてはやはり北国の渓に潜り込んで、 10cmの小物でも良いからマスが釣りたいわけで...

ある時、沖縄は次回にして1人で釣りしに北海道へ行きたい^^;って話をおかんにすると、別段取り乱す風もなく「いいよ、いっつも家族のために頑張ってくれてるし」って、 あんたはカミかほとけか!
「いや〜、ありがとう、なんて嬉しいありがとう」

ってな訳で北海道なんです。1人で。
出掛けるフィールドは、沖縄旅行の話が出る前から決めていた^^;「日高山系を源とする数々の渓」。いずれも今まで何度となく行ったお気に入り の渓である。内の一カ所については、どうしても船が無ければ釣れないエリアなので、オープンデッキを持参してきた。
出来ればお気に入りのウッドカヌーを使いたかったのだが、目的のフィールドが車止めから獣道を30分近くも担いで移動しなければならない場所で ある事を考慮すると、より重量の軽いオールドタウンのキャンパー16フィートを選択するのが吉。なんたって、ウッドの方は40Kg強の重量が あるのに対し、キャンパーは27Kgしかないのでとても身体に優しい廷なのだ。
うんで、宿泊については、やれ食事の時間だの起床時間だの消灯時間だのと煩わしい束縛を受けたくない理由で施設はパス。それに大自然を 存分に満喫したい理由も手伝って全日キャンプに決定。
ただ...目的の渓の近くはヒグマも多いけど親戚も多く住んでるのよねぇ...何年もご無沙汰している人もいるし、会ってみんなで酒飲んでバカ話ししたい のは山々なんだけど...まぁいいや、今回は親戚連中への挨拶回りはカットしちゃえ。
よって我が輩が北海道に来ている事実は親戚に内緒。^^;
#間違っても、あのおじきの耳にだけは入らんようにせんと...バレたが最後...結構面倒な事になる...
#んでもコソコソ出掛けて行って、誰かとバッタリご対面しちゃったらどうすっぺぇ...
午前10:30、自宅出発。
途中、行きつけの山屋に寄り、北海道の1/25,000地形図を取り扱っているか否かを訪ねるが、「利尻と礼文はバッチシ!日高周辺?!?!有るわけ ないでしょ、山梨でんなもん置いといても売れない」と言われてジエンド。間に合うように注文しておいてあげるよ、と言われたって今から行くんぢゃて。
仕方ない、地図は苫小牧で買おう。
甲府昭和インターで、いつも通りにETC専用レーンを通過しようとしたが瞬間的に思いとどまる。カヌーが邪魔してセンサーの電波を遮っていたら、 周りのドライバーに迷惑を掛けるなんて事よりも、俺が恥じをかくと思った訳さ。
八王子を過ぎる頃、強い横風が吹くようになり、ルーフに積んだカヌーのバウが時折きしむのがよく分かる。ギッチリ固定してきたつもりでも、 万が一落下したらどうしようと気が気ではない。料金所通過後、石川P.Aに立ち寄り固定具合を確認の後、うんこして再出発。
いつも仕事で降りる高井戸インターを横目に見ながら通過。仕事先のメンツの顔が頭をよぎる。 「原田さ〜ん、あのシステムいつ稼働するんですか〜ぁ?」
いかんいかん、しっかり現実逃避モードをオンにしてきたつもりだったのに。
15:45、無事に大洗港到着。
いや〜、ナビに走行距離280kmとアナウンスされた時はたいした距離じゃないぢゃん等と思っていたのだけれど、 正直遠かったと感じるのはトシのせいなのかしらん。
えんらいバテましたわ。腰にもキテるし。
乗船車専用の車両待機スペースにはザッと見60〜70台の乗用車がとまっていて、感じからしてツーリングに出掛けるのであろうバイクが10台は あるだろうか。夏休みでもなんでもない週末に何故?
手続きを終えてまもなく乗船の指示が。出航の1時間半前に入船させてくれるなんて好感度100%ですぢゃぁ。東日本フェリーの関係者とそのご家族に乾杯!
「この車は大きいですし、カヌーも車体からはみ出していますから、お客さんは後ろ側のゲートから侵入して下さいねぇ〜」なる誘導員の指示 通りに入船してみれば、そこはトレーラーばっかしの格納庫でございましたとさ。^^;
それにしても長距離フェリーの車両甲板って、ホテルの駐車場並にに広いのね。 客室に上がると、をを〜船内にエスカレー...をを〜エレベータもあるぢゃぁ。先日乗った「清水<=>土肥」の連絡フェリーと大きさも雰囲気もふた味 位違いますぞ。(<当たり前だけど)
さぁ無事に乗船出来た事だし、まずはビール。まずはギンギンに冷えたビールで、道中の無事を祈りつつお清めを体に流し込まねば。自販機はどこぢゃ。
ちなみにフェリーの利用料金だが、「大洗<=>苫小牧」間の乗用車運賃5m未満で¥22,000ーなのだけれど、当方の車は全長6mなので¥5,000-のプラス料金が必要。 他に、2等船室の相部屋から1つグレードを上げて2等寝台にしたので、さらに¥2,500-をプラス。締めて片道¥26,550-なり。
JAF会員は一割引になるので乗船手続きの際に提示しよう。

けたたましくドラの音が船内に響く18:30、いよいよ出航。
プププッ、ブハハハハッ、ギャーハハハハー、あぁさらば我が家族よ。あぁさらば現実よ。
さあて、これから苫小牧港に向けて、751km、20時間の船旅が始まる。眠り倒してやるぜ。


P。S
こまいことはどーでもいーのだけれど、台風6号の動きが気になって仕方ないADAMSちゃんでした。