ホーム > 渓流遡行ガイド > 天鳥川・源流部
【天鳥川・源流部】
山梨県北部(2021年04月24日)
対象魚 イワナ
釣果程度 ☆☆
混雑程度
サイズ ☆☆
放流実績 峡北漁協の実績による
総合評価 ☆☆☆
入漁料 年券・¥5,000-/日釣券(前売り)・¥1,000-/日釣券(現場売り)・¥2,000-
備考
先々月に掲載した「天鳥川・釜瀬川合流付近」ページに記載した通り、天鳥川は釜瀬川支流である。
本ページでは、釜瀬川と天鳥川の合流付近から上流にかかる "みずがき大橋" 先までの3〜4km区間のレポート。ただし、上記「天鳥川・釜瀬川合流付近」 の掲載内容と一部区間が重なるので、その先からを掲載したい。
ページタイトルで "源流部" と表現した通り、ここはれっきとした源流地帯なのに、終始斜度は緩やかで遡行し易い。 一方で見方を変えると、傾斜がゆるい理由は、連続する砂防堰堤の影響で堆砂敷が形成されたためだ。残念な事である。

下界はすでに辺り一面緑の世界に包まれて、桜の季節もとうに過ぎ、まだ4月だというのに気がつけば新緑眩しい初夏の装いに。
とは言え、未だ塩川上流部に至っては気の早い木々がやっと芽吹き出したといった程度で、この辺はまだまだ早春だ。
ところどころに落ち込みが点在し、ピチッ、ピチッ、っと小さいながら流したフライにいくつも反応がある。どれもフッキングには至らず。
漁協による放流が無いエリアで、これだけ稚魚が多いのは繁殖が繰り返されている証拠。

堆砂敷で本来の渓相は失われているものの、それでもポイントは多く上が開けているので遠投をできるのが嬉しい。が、一向に釣果には結びつかず…
その後、やっと12〜13cmほどの豆アジ級サイズを釣り上げる。これでもまぁ釣果ありって言えばありだけど、雰囲気的にはクチボソ釣ってるみたい。
まさか今日はこれで終わりってこたーあるまいな…

高巻きと表現する程の落差は無く、この堰堤は右を巻く。

巻いたと思ったらまたすぐに堰堤。
これも右を巻く。
この辺りで2尾ほど釣果あり。

みずがき大橋。
この橋を向かって左手(みずがき山自然公園側)に渡ると「大面岩下ボルダー」なる名前の駐車場がある。なんぢゃそりゃ。パット見、"顔面痛いのダー" と読んでしまう。 つい最近までここは瑞牆山への登山客が利用するものと思っていたが、この辺りはボルダリングの聖地なのだとかで、 どうも駐車場を利用する人の多くは、クライマーというかボルダーのようだ。
スパイダーマンぢゃあるまいし、岩にへばりついて何が楽しいんだろう…
でもまぁ、ライバルは極力少ない方が良いわけだから、釣りではなくて違う方面に興味を持ってくれた君たちは偉い。

みずがき大橋の下を通過して最初に現れる堰堤。
これを越えてかなり遡行を続けるも、これまで下流で頻繁に現れていた堰堤は、以降はもう出現せず。天鳥川最後の堰堤がこれか?
本日の最終釣果は、この堰堤下で掛けた20cmに満たない小さなイワナ…

※ってか、この辺りでそろそろ右ひざがヤバそうだと感じるようになる
※痛いかも。あぅあぅ…外れそうだyo

最終堰堤?を越えた辺りの渓相。
一筋の流れというよりは、ゆるい傾斜を辺り一面広がり下る様相がそこかしこで見受けられる。
なかなか魚にとっては住みづらい環境か…
考えてみたら、これまで上述した最終堰堤?以遠で釣果を得たためし無かったなぁ。さかな居ないんじゃないの?

さらに進むと渓相は一段と細く浅くなる。魚いるとは思えんなぁ…

もう瑞牆山はすぐそば。
見上げると思わず釣りを忘れて見入ってしまうほど、瑞牆山は峨々とした岩峰の乱立が美しい。
こういう光景を見てしまうと、登山者の目線で上からこの天鳥川を見下ろしてみたいなどと思ったりもする。

か細い筋の流れの中に、ところどころ深場も点在しているが、そのどれからも反応は無し。
こんな絶好のポイントで、いるなら絶対出てるハズだぞ…

これまで開けていた河原は、ここまで来ると両脇の斜面から木々が覆いかぶさり、7フィート1インチのロッドが長すぎて扱いが難しくなる。

標高は1700m付近。

行きは夢中で釣り上がるので帰りの事など気にもしないが、フッと冷静に振り返り帰路の行程を考えるといつも気が重くなる。
この先の奇岩「桃太郎岩」まで行けば登山道に出られるんだよなぁ…と考える。多少大回りでもヒザのリスクを考えると、 富士見平小屋を経由して整備された登山道を利用する方が安パイだ。う〜ん…と岩に腰を下ろして "考える人"。 ロダンはなぜ右ひじを右太ももに載せなかったんだろう…などと右ヒザをさすりさすりいらん事を考えていると、無駄に時間だけが過ぎていく…
冒頭に記した通りこの辺りは斜度がゆるい事から、やっぱ最短距離のルートで帰ろうと決めて、結果、川通しで戻ってきた。クルマまで2時間半ほどだった。
Copyright 1999 ADAMS Yamanashi JAPAN